レジスタンス運動とは?期待できる効果や指導する上で抑えておくべき知識
「運動初心者だけど、簡単にできる運動はないのかな」
「生活習慣をつけるためにオススメの運動をしたい」
このような悩みや希望を持つ人にオススメなのが、レジスタンス運動です。
レジスタンス運動は自重トレーニングやマシンを用いて取り組めるため、運動初心者から上級者までお勧めできます。
また、トレーナーを目指す人にとってもレジスタンス運動は指導の基本となる部分です。
本記事では、レジスタンス運動の効果や指導する際に気をつけるべきことを紹介します。
Contents
レジスタンス運動とは
レジスタンス運動とは筋肉に負荷をかける動きを繰り返す運動のことを指し、筋トレとも呼ばれています。
カロリーの消費を目的とする有酸素運動とは異なり、レジスタンス運動は筋肉量の増加を主な目的としています。
そのため、競技力を高めたいアスリートから筋肉をつけて健康を維持したい高齢者まで幅広い方が取り組める運動なのです。
レジスタンス運動がもたらす効果
レジスタンス運動の効果は筋肉増加だけではありません。
その他にも「心肺能力の向上」や「体脂肪の減少」、「生活習慣の改善」がレジスタンス運動で期待できます。
心肺能力の向上
レジスタンス運動は筋肉や循環器系を用いるため心肺能力が高まるとされています。
特にスクワットや腕立て伏せなど全身を使ったトレーニングは多くのパワーや酸素を必要とするため、心肺機能の向上が期待できます。
心肺能力が向上すれば、活動エネルギーが上がり階段を登っても息切れしない身体を作り上げることができます。
体脂肪の減少
レジスタンス運動は体脂肪の減少にも役立ちます。
レジスタンス運動を行うと交感神経が優位に働きアドレナリンが出て、体内の脂肪が燃焼されやすい状態を作ることができます。
実際、1506人を対象としたオーストラリアの研究では、1ヶ月間レジスタンス運動を週4日行う実験を行った結果、行っていない人に比べて、体脂肪率が平均1.6%減少したというデータも存在しています。
体脂肪を減らしたい人は有酸素運動や食事制限だけでなくレジスタンス運動を加えるとダイエットを効率的に取り組めると言えるでしょう。
病気の予防
レジスタンス運動を行うと病気の予防が見込めます。
高血圧患者の安静時血圧の低下、骨粗鬆症予防など様々な病気に対して予防をすることができます。
また、病気の予防だけでなく身体を動かすことで精神が安定し、認知症予防にも効果があるとされています。
レジスタンス運動は3種類
自重トレーニング
まず1つが自重トレーニングです。
自分の身体1つで行えるため、ジムや自宅でも簡単に行えるレジスタンス運動です。
腕立て伏せ、スクワット、懸垂、クランチなどが該当します。
運動初心者や運動が苦手な人におすすめで、筋肉のみが鍛えられるだけでなく関節が身体本来の位置に戻るなど、姿勢改善の効果も期待できるメリットも自重トレーニングにはあります。
チューブトレーニング
2つ目がチューブトレーニングです。
チューブを使って押す・引く動作をすることで自重トレーニングよりも筋肉に強い負荷をかけてトレーニングすることができます。
さらにチューブの使い方も自由自在。
足や腕、背中など身体のあらゆる場所に引っ掛けることで大きい筋肉から小さい筋肉まで全身が鍛えられます。
自重トレーニングの負荷に余裕が出てきたら、チューブトレーニングを用い負荷を強くしていくことをおすすめします。
ウェイトトレーニング
3つ目がウェイトトレーニングです。
ダンベルやバーベルに重りと呼ばれるウェイトをつけてトレーニングを行います。
トレーニングによっては体重と同じ、もしくは体重の1.5倍のウェイトを扱うものもあるため、筋肥大に非常に有効とされています。
ただ、適切なフォームで行わずに無理に重量を扱ったトレーニングをおこなってしまうと腰痛になるなど怪我をする恐れがあります。
そのため、慣れていないうちは正しいフォームで狙っている部位に聴かせながらトレーニングすることをおすすめします。
https://youtube.com/watch?v=Uc6sN2aqsL0
トレーナーを目指す上でレジスタンス運動の知識は必要不可欠である理由
正しい身体の使い方を教えられる
「レジスタンス運動は重量を扱ったトレーニングである」と先ほど説明しましたが、トレーニングメニューだけ知っても意味がありません。
身体をどうやって使って動作するのか理解してこそ、レジスタンス運動受講者に効果のあるメニューを提供できるのです。
レジスタンス運動は星の数ほどトレーニングメニューが存在し、太もも前(大腿四頭筋)を狙ったスクワット、太もも後ろ(ハムストリング)をスクワットとスクワット1つでもトレーニングフォームと対象部位は異なります。
そのため、正しいフォームを知っておかなければ鍛えたい部位を鍛えられないため、正しい身体の使い方をトレーナーは知っておかなければならないのです。
健康やダイエットに効果的なプログラムを組める
レジスタンス運動は自重、チューブ、ウェイトトレーニングなど幅広いトレーニングがあるため、受講者の目的に合わせてトレーニングを提供できます。
健康習慣をつけたい人であれば毎日20分で行える強度の低いトレーニング、脂肪を落としたいダイエット目的の人であれば脂肪燃焼効果の高いトレーニング(HIIT)など。
1人1人に適したトレーニングを提供できるようになると、自ずとトレーナー活動の幅も増えていき、一般人だけでなくプロを相手にできるようになどトレーナーとしてのキャリアを広げることができるのです。
誤った知識だと怪我を招く
昨今、トレーナーがついていながら運動中怪我をする人が増えています。
2017年度以降の5年間で怪我の件数は合計105件。
怪我の原因はトレーナーによる誤った知識や知識不足です。
レジスタンス運動に関わらず運動を指導して対価を得るトレーナーは受講者に怪我をさせないためにも正しく幅広い知識を持った上で、指導に臨む必要があります。
資格試験の問題にも出る
トレーナーになる上で知識と同じく重要なのが資格です。
資格は数多くの種類がありますが、レジスタンス運動の知識が取得要件に含まれている資格もあります。
AFAA RT(レジスタンストレーニング)検定はその一種で、レジスタンス運動のメニュー作成や障害予防が試験で出題されます。
さらにAFAA RT検定は資格の中でも指導経験者を対象としており、資格の中でも取得難易度が高いため、取得するだけで権威づけにもなるのです。
トレーナーを目指す上でレジスタンス運動以外に必要な知識
栄養学
トレーナーはトレーニングメニューだけでなく、食事指導も行うため、栄養学の知識も知っておく必要があります。
栄養学とは食品が持つ栄養素や、その栄養素が身体に与える影響を研究する学問です。
そのため、栄養学を熟知していると身体に必要な五大栄養素の役割を理解した上で、それぞれの栄養素の比率や量を1人1人にカスタマイズして提供することができます。
また、栄養学には管理栄養士などの資格もあり、資格を取得していることで他のトレーナーに比べて指名されやすいトレーナーになることも期待できるでしょう。
解剖学
人間の身体の筋肉や関節の構造を研究する解剖学もトレーナーに求められます。
第一に、トレーナーは怪我につながるようなトレーニングやトレーニングフォームを絶対に指導してはいけません。
人体の骨格や血管、皮膚のつき方を理解することで誤った知識を提供せず、お客様の悩みや希望に沿ったトレーニングメニューを考案することができます。
「なぜこのトレーニングを行うのか」といった質問をされても行う背景を把握しているため、お客様に対して説得力のある解答ができるのです。
生理学
生理学とは、運動中の人間の身体にどのような変化が起こっているのか研究する学問のことを指します。
呼吸器系や循環系系の仕組みを理解するため、なぜ痩せられるのか、どうやったら筋肉がつくのかを説明することができます。
無理のないダイエットやトレーニングパフォーマンスを上げるための方法など、生理学を知っていることでトレーナーとして幅広い活動をするのに役に立つのです。
ストレングス
初めて聞く人も多いかもしれませんが、ストレングスはトレーナーに欠かせない知識です。
ストレングスとはスポーツにおけるフィジカル面での強さや力を引き出す指導のことを指します。
力を出すためにはトレーニングをして筋力を増やすと考えがちですが、スポーツ選手は状況に応じてスピード、ボディバランス、スタミナなどをコントロールしなければいけません。
スポーツ選手によって、瞬発力、持久力など求められる力が異なり、最大のパフォーマンスを発揮させるためにもストレングスの知識は持ち合わせておく必要があるのです。
コンディショニング
コンディショニングは選手の体調管理が主な仕事です。
怪我や故障予防のためのテーピングやアイシングを行い、選手の身体を回復させます。
また一流のトレーナーに近づくにつれ、身体だけでなく心理面のコントロールも求められます。
試合前、緊張や不安が入り混じっている選手をポジティブにさせたり、興奮しすぎている選手を落ち着かせたりと選手が最大限のパフォーマンスを発揮できる状態を作るなど、コンディショニングを知っていることで心技体の技術を会得できるのです。
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レジスタンス運動・解剖学・運動生理学・栄養学・スポーツ医学・ストレングス・コンディショニングなど、どのジムに行っても求められる知識ばかり。
座学だけでなく90時間の実技が含まれており、頭と身体を使って実際に指導を行います。
加えて、複数ジムを経営しているトレーナー、スポーツ選手を相手にしているトレーナーからフィードバックされる環境であるため、圧倒的にトレーナーとして成長することができます。
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また、資格取得を全力で応援するべく、授業後はいつでもトレーナーに相談可能と充実した制度を設けています。
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まとめ
本記事ではレジスタンス運動とは何か、指導するにはどのような知識がいるのかを解説しました。
レジスタンス運動は簡単な自重トレーニングからウェイトトレーニングまでメニューが豊富にあるため、高齢者から筋肉を鍛えたい人まで幅広く取り組めるようになっています。
また、トレーナーになる上でレジスタンス運動の知識は必須です。
身体の使い方、筋肉への影響などを1から学ぶことができます。
アオトレではトレーナーになる上で必要な知識から実際の指導まで取り組むことができます。
トレーナーとしての活動を広げていきたい方はアオトレで成長しましょう。